緑川ゆきのプロフィール

1976年5月23日生まれ、熊本県出身・在住。ふたご座、B型。

ペンネームの「緑川」は地元熊本の川の名前からとったもので、命名者は作者の姉。熊本には強い愛着を持っており、初期の特に「緋色の椅子」以前の作品には熊本の地名から名付けられたキャラクターが多数存在する。

1998年、「珈琲ひらり」にてデビュー。LaLaに掲載されたデビュー後初の読み切り「あかく咲く声」が好評を得、初の連載作品となった。その後も継続的にLaLa、LaLaDXにて作品を掲載。多作とは言えないものの連載作以外にも多数の短編を描き、着実にファンを増やす。代表作に「あかく咲く声」「緋色の椅子」「夏目友人帳」など。

現在はLaLaDXおよびLaLaにて、あやかし契約奇談「夏目友人帳」を大好評連載中、2007年には自身初のドラマCD化、2008年にテレビ東京系列に初のテレビアニメ化。その後も、2017年春放送の第6期「夏目友人帳 陸」までの6度にわたってアニメ化され、アニメOVA、朗読劇化など、多方面に展開。2018年には初の劇場版アニメも製作。同コミックは2020年9月時点で1400万部を突破するなど、現在もメガヒットを記録中。2013年・2014年には自身初の原画展「夏目友人帳原画展~緑川ゆきの世界~」が四都市で開催され好評を博した。

また2011年には、2002年に発表の短編「蛍火の杜へ」がアニメ映画化され、過去の作品も脚光を浴びている。

2007年よりララ誌上の漫画賞であるLMGの審査員、2017年からは白泉社少女まんが大賞の審査員も勤めている。

趣味は散歩、お茶をすすること。

※23巻発売時点で累計部数が1300万部を突破

作風

独特の言語感、語りすぎない繊細なモノローグ、少女漫画らしい丁寧な心理描写と情緒的な空気感、独特の演出に、ファンが多い。「蛍火の杜へ」などの恋愛色の強い短編作品が高い評価を受けたことや、「夏目友人帳」のヒットなどによって、近年特に「切ない」「泣ける」という評価を受けた。2冊の短編集と「夏目友人帳」が当初読切りシリーズであったことで、短編作品での構成力には定評がある。

一方で本人は「モノローグは苦手」と自称しており、センチメンタルな短編よりもサスペンス風の長編作品、動きのある冒険ものに対する創作意欲が高いことをたびたび語っている。本人が得意とする、謎解き、ミスリード、ハッタリといった要素を多く盛り込んだストーリー作りは、「あかく咲く声」「緋色の椅子」などの初期作品に特に強く見られる。これらの技法は短編作品や情緒的な場面においてもしばしば効果的に用いられている

漫画製作過程において最も好きな作業は「ネーム」。インタビューでは、大部分の時間をネーム作りに費やすと答えている。

受賞暦

  • 1997年「花泥棒」 第74回LMSベストルーキー賞+初投稿賞(投稿作)
  • 1998年「名前のない客」 第17回LMGハイレベル賞(投稿作)
  • 1998年「珈琲ひらり」 第18回LMGフレッシュデビュー賞(投稿作&デビュー作)
  • 1999年「あかく咲く声」 第25回アテナ新人大賞デビュー優秀者賞
  • 2012年人吉温泉観光協会2011年度観光功労者表彰(「夏目友人帳」と人吉温泉とのコラボが元)

他、漫画ランキング企画などで上位多数。

※ LMS、LMGはLaLa誌上の漫画賞。詳しくはLMS、LMGについてへ。

※ 講師、審査員としての仕事はLMS、LMGのお仕事へ。


主な作品

単行本(花とゆめコミックス) (詳細は単行本情報一覧へ)
  • 『あかく咲く声』全3巻完結(文庫版 全2巻)
  • 『アツイヒビ』短編集
  • 『蛍火の杜へ』短編集(愛蔵版 全1巻)
  • 『緋色の椅子』全3巻完結(文庫版 全2巻)
  • 『夏目友人帳』1~25巻、以下続刊
未収録作品 (詳細は未収録作品一覧へ)
  • 「花追い人」全3話、115P
  • 「暁の魔術師」50P
  • 「一つの夜と千の朝」17P
  • 「啼かない鳥の帰る樹は」47P

※ 全ての作品の詳細は全作品一覧へ。

外国語版 (詳細は翻訳本の出版状況まとめへ)
英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、ロシア語、中国語(繁体字)、中国語(簡体字)、韓国語、タイ語、インドネシア語
夏目友人帳英語版1巻 夏目友人帳ドイツ語版1巻 夏目友人帳フランス語版1巻 夏目友人帳イタリア語版1巻 夏目友人帳台湾版1巻 夏目友人帳韓国語版1巻 夏目友人帳タイ語版1巻 夏目友人帳インドネシア語1巻 あかく咲く声韓国語版1巻 緋色の椅子台湾版1巻 蛍火の杜へロシア語版
ファンブック、増刊号

メディアミックス

ドラマCD
アニメ、アニメ映画
  • TVアニメ「夏目友人帳」(1期)テレビ東京系(2008年7月~9月)
  • TVアニメ「続 夏目友人帳」(2期)テレビ東京系(2009年1月~3月)
  • TVアニメ「夏目友人帳 参」(3期)テレビ東京系(2011年7月~9月)
  • 短編アニメ映画「蛍火の杜へ」(2011年9月)
  • TVアニメ「夏目友人帳 肆」(4期)テレビ東京系(2012年1月~3月)
  • OVA「夏目友人帳 ニャンコ先生とはじめてのおつかい」(2013年)
  • OVA「夏目友人帳 いつかゆきのひに」(2014年2月)(2013年9月)
  • TVアニメ「夏目友人帳 伍」(5期)テレビ東京系(2016年10月~12月)
  • TVアニメ「夏目友人帳 陸」(6期)テレビ東京系(2017年4月~6月)
  • アニメ映画「劇場版 夏目友人帳~うつせみに結ぶ~」(2018年9月)
  • 特別上映「夏目友人帳 石起こしと怪しき来訪者」(2021年新春)
4コマ漫画
舞台パフォーマンス
  • 音楽朗読劇「夏目友人帳~集い 音劇の章~」(2013年9月28日)
  • 音楽朗読劇「夏目友人帳~集い 音劇の章・再び~」(2015年12月5日)※再演
アニメ関連ファンブック、ムック本
小説

アニメ「夏目友人帳」は英語圏の日本アニメ配信サイト「Crunchyroll」にて公式配信されました。また、アニメ版はNIS Americaがラインセンスを取得して、1期2期のDVD BOX が2012年10月に「Natsume's Book of Friends Season 1 & 2 Premium Edition」として北米で正式発売。第3期のBlu-ray BOX が2013年3月に「Natsume's Book of Friend Season 3 Premium Edition」として、第4期の Blu-ray BOX も2013年7月に「Natsume's Book of Friend Season 4 Premium Edition」として発売されました。

短編アニメ映画「蛍火の杜へ」は海外でのアニメ・映画イベントでも多数上映され、 Scotland Loves Animation 2011 では Judge's award(審査員賞)、第66回毎日映画コンクールではアニメーション映画部門賞を受賞。アニメ「夏目友人帳」もアニメ誌 Newtype で Newtype Anime Awards 2011 の年間作品賞10位に入るなど、高い評価を受けています。

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その他の情報

外部参考リンク

2020年9月現在の情報です。
各情報は、単行本の柱(1/4スペース)および雑誌掲載時の柱コメント等を基にしています。