1996年~2008年メディア掲載情報(詳細)
メディア情報一覧に載っているものについて、詳細をまとめたページです。
LMS講師、LMG審査員の選評コメントなどはLMS講師、LMG審査員のお仕事に移動しました。
LaLaとLaLaDXのコメント部分についてはコメント目録を参照。
1996年8月|花とゆめ18号|批評|第248回HMC批評(「空園遊園地」)
1996年8月20日発売「花とゆめ」18号
第248回花とゆめまんが家コース(HMC)の選評です。「緑川沙知」の名義作品ですが、諸々の要素を考慮して緑川さんご本人だと考えているので、掲載します。
成績は3位、ベスト10賞を受賞。作中のカットが1コマ掲載されています。作者コメントはありません。選評は、心情描写の巧みさ、センスのよさ、読み手に何かを伝える作品作りを評価するもので、絵柄(特に人物)を改善するようにというアドバイスがありました。
- データ
- 「空園遊園地」(カラゾノゆうえんち) 24P 投稿4回目 熊本・緑川沙知
- あらすじ
- 登校中、謎の切符を拾った出水(いづみ)は、0番ホームから出るという「空園行き普通列車」に飛び乗った。そして、そこには同級生の小峯(おみね)も乗車していて…
- 同時受賞者
- 1位:努力賞 竹沢宵子(茨城)「Heaven Gate」
- 2位:Aクラス賞 梶宗因(大阪)「脳にファイアー!」
出水、小峯ともに熊本市内の地名です。
1998年1月|LaLa 2月号|批評|第74回LMS批評(「花泥棒」)
緑川さんのLMS投稿作「花泥棒」の選評です。LMS初投稿緑川さんは当時21歳。74回LMS中での成績トップで、ベストルーキー賞+初投稿賞を受賞。
選評に寄れば、アイデアのある設定に、構図・緩急のある画面作りなどの表現力のうまさが評価されての受賞。割とべた褒めです。課題は狂いがちな全身デッサンと描線。
同期受賞者に、あきかわみつみ「finger tip」(優秀ルーキー賞)。
1998年3月|LaLa 4月号|批評|第17回LMG批評(「名前のない客」)
緑川さんの投稿作「名前のない客」の選評です。雑誌掲載はデビュー後の作品である「あかく咲く声」よりも遅れることになりました。
緑川さんは「ハイレベル賞」を受賞。この当時、「フレッシュデビュー賞」はありませんでした。
選評では、画面構成のうまさや展開の面白さを評価されつつ、導入でネームに頼りがちな点や、癖のある絵柄、構成の荒さなどを指摘されていました。
- 審査員
- 清水玲子、橘裕、なかじ有紀
- 同期受賞者
- ゴールドデビュー賞:和泉有希子「ナナ」
- ゴールドデビュー賞:村沢すみ「図解・女の子便覧」
1998年7月|LaLa 8月号|批評|第18回LMG批評(「珈琲ひらり」)
緑川さんのデビュー作「珈琲ひらり」の選評です。ちょうどこの時、LaLaDXの新創刊を記念して、LMGに「フレッシュデビュー賞」が新設されました。緑川さんはこのフレッシュデビュー賞の1期生ということになります。
選評によれば、構図や間の取り方のうまさ、独自の雰囲気などの魅力が評価されての受賞だった模様。
- 審査員
- 成田美名子、杜真琴、森生まさみ
- 同期受賞者
- ゴールドデビュー賞:高里くるみ「andante」
- ゴールドデビュー賞:小林つな「遠隔操作」
- フレッシュデビュー賞:田中メカ「Light Right ラビット」
1998年10月|LaLa 11月号|コメント|第4回LMGセミナーレポート 参加者コメント
1998年8月21日に白泉社会議室において開催された、第4回LMGセミナーの参加者レポート。参加の感想が2行程度掲載されています。
- 講師
- マツモトトモ、六本木綾
- 参加者(生徒)
- あきかわみつみ、宇河玲於、大樹玉織、加西涼、高里くるみ、小林つな、田中メカ、土井裕美子、羽村初、緑川ゆき、村沢すみ
1999年1月|LaLa 2月号|インタビュー|憧れのカラフルアートプレゼント
使用画材に関するインタビュー。イラストカットなし。項目は、主線・彩色・筆・紙・その他の画材、カラーイラストに関するアドバイス。
1999年1月|LaLa 2月号|インタビュー|ララ姫通信:インタビュー、「あかく咲く声」1カット
「怒濤のルーキー☆緑川ゆき先生」として、インタビューとイラストカットが掲載されています。1/6ページ程度。質問項目は以下3点
- 感想は?(本誌初登場がデビュー作なことについて)
- 制作秘話を
- アイディアはどこで?
イラストは「あかく咲く声」から、辛島君と国府さん。作品宣伝カットですが、「ふつつかものですが…」な国府さんや、鼻をつまんで「ぜひ見てください」な辛島君が、本編ぽくて楽しいす。
1999年8月|LaLa 9月号|インタビュー|ララ姫通信:インタビュー、「あかく咲く声」1カット
「あかく咲く声」の連載化に伴うインタビュー。質問項目は以下。
- 初のシリーズ連載での苦労は?
- 作品では声が重要な鍵となっていますが、声が好きな人はいますか?
イラストはあかく咲く声より、国府と坂本。珍しい取り合わせですが、「辛島出動中!」の文字があります。
2000年2月|白泉社オンライン|インタビュー|フレッシュインタビュー
白泉社オンラインの該当ページでも全文読めましたが、現在削除されています。
- 質問事項
- 緑川先生はいつ頃から漫画家を目指していたのですか? 漫画家になるために、ご自分で努力なさったことなどがあれば教えてください。
- 「あかく咲く声」の設定は、どのようにして考えついたのか教えてください。
- 「あかく咲く声」の中で重要な役割を持つ「声」は、どのような発想から生まれたのですか?
- もし先生が辛島くんのような自分の命令、願望が叶ってしまう「声」を持っていたらどうしますか?
- ずっと気になっていたのですが、辛島くんの下の名前が出てこないのには何か理由があるのですか?
- 緑川先生は作品を描くための資料・情報などを、どのように集めていらっしゃるのですか?
- 先生の作品には独特の雰囲気があり、それが読者にとって魅力なのですが、何か影響を受けたものはありますか?
- 今までの作品の中で、お気に入りのキャラや場面があったら教えてください。
- 将来的にどのような作家になりたいですか? 目標としている作家さんはいらっしゃいますか?
- 緑川先生を応援している読者へ、メッセージをお願いします。
2000年LaLa3月号|インタビュー、カット|ニューアイドル ヒミツのふろくとじBOOK
- データ
- タイトル:「あかく咲く声」誕生秘話!
- A5くらいの大きさ1P、フルカラー
- 書下ろしイラスト2点(コスプレ辛島、初期設定ver.国府)
- このふろくとじBOOKで紹介されている他の作家:
木々/田中メカ/筑波さくら/樋野まつり/水野十子
- 質問
- Qデビュー後1作目がいきなり連載作品になったワケですが、この作品が生まれたきっかけは?
- Qキャラはどんな風にして決まるんですか?
- Qじゃあ、もしかして辛島は今の辛島じゃなかった可能性も?
- 質問事項:「突撃!!20の質問」(共通質問)
- ペンネームの由来を教えてください
- 自分を動物に喩えると?
- 最近ハマっている食べ物は?
- 好きなファッションやブランド、よく行くお店は?
- 出身地の自慢をして下さい
- 行ってみたい国は?
- 自分の性格を自己分析して下さい(または友達からは何と言われるか)
- 夢はよく見ますか?最近見た夢は?
- ご自分の最大のセールスポイントは?
- 初恋はいつですか?
- 男の子を見るとき、一番初めに見るポイントは?
- 好きな歌手(音楽)は?
- 憧れ・影響を受けたまんが家は?
- まんが家になってなかったら、何をしていたでしょうか?
- 最近、一番ドキドキしたことは?
- 最近、自分に腹を立てたことは?
- 悪魔がやってきて、「○○を代償に××を与える(望みをかなえる)」と囁かれたら、何を代償にどんなことを願いますか?
- 作品の秘密設定・キャラ裏話(実はこんな人がモデルになっているなど)→*国府
- 私のスゴイ秘密教えます!
- 生涯で一番恥ずかしかったこと
「あかく咲く声」の製作に関するちょっとした裏話を除けば、後に単行本の柱などに書かれた内容との重複も多い回答。
2000年LaLa4月号|インタビュー、カット|ニューアイドルお気に入りカタログ:あかく咲く声 選んだプレゼントは和色20色カラーペンセット
- データ
- A4ページの1/4くらい、フルカラー
- 書下ろしイラスト1カット(辛島、川口の2人組)
- コメント(インタビュー)事項
- 上着について(辛島、川口)
- お気に入りキャラ
- お気に入りストーリー
「上着について」が製作段階での裏話にあたります(書下ろしイラストは部分のものです)。インタビューについては普段通りという印象。
2000年12月|コミケイトNo.54|インタビュー|これがわたしのオススメまんが:「欲望バス」望月花梨
白泉社オンラインの該当ページで全文読めましたが、現在削除されています。
オススメ漫画は「欲望バス」(作:望月花梨)。望月花梨さんについては他の記事でも名前を挙げていることがあり、それだけ緑川さんが影響を受けた好きな作家さんだということでしょう。
2000年?|LMS攻略インタビュー2|インタビュー
「LMS攻略インタビュー2」は、LMS投稿者がもらうことができた、非売品のインタビュー集です。前回が好評だったため、第2集を作った、と書かれています。「LMS攻略インタビュー1」が作られたのは1993年のようです(LMGの新設が1991年)。
A4判30ページほどの簡単な小冊子に9名の新人作家インタビューが掲載されています。表紙は水色です。それぞれ作品のカットと、応援メッセージが書かれた描き下ろしカットがあります。質問項目は全員共通です。緑川さんのインタビューは2500字程度。
- 掲載作家
- 卯月かがや、木々、田中メカ、筑波さくら、樋野まつり、藤川佳代、マツモトトモ、水野十子、緑川ゆき
- 配布時期
- 不明 2000年頃?※
- 質問項目
- 投稿を始められた時期・動機を教えてください。
- 初投稿からデビュー賞までの経緯・所要期間は?
- 投稿時代に悩んだこと・起きた問題があれば教えてください。それはどう克服されましたか。
- 学校・職場・家族とのことなど、投稿と両立させるために苦労したことがあればお話しください。
- 投稿時代・新人時代、自分がステップアップしたと感じたことはありますか。それはどんな原因があったときですか。役に立った勉強法・アドバイス・参考図書などを教えてください。
- 投稿・新人時代、自分のやる気を維持・アップするためにどんな工夫をされましたか。
- 投稿・新人時代、生活面でどんな苦労がありましたか。具体的にどう克服されましたか。
- 学校、仕事、バイトなど新人までの間、役に立った経験があれば教えてください。
- お話作りの参考になった書籍・映画・テレビ番組などがあれば教えてください。
- 絵のプラスになった勉強法・練習法があれば教えてください。
- 影響を受けた作家さんがいれば教えてください。それは特にどんな面においてでしょうか。
- アシスタントをされたことがありますか。アシスタントをすることのプラス面、マイナス面を教えてください。
- 漫画家になる前にあれをしておけばよかったと思うことがあれば教えてください。
- これからデビューする皆さんにどんな作品を書いて欲しいですか。
- 漫画家になって良かったと思うこと・悪かったと思うことをあげてください。
※配布時期について…冊子中にキャラクターのイラストカットがあるので、「目隠しの国(2話)」「遙かなる時空の中で(1話)」(2000年2月号掲載)以降に作られたものだと思います。また、木々さんは2000年7月号「クラシカルバリエ」以降、白泉社に作品掲載がないので、その前後までに配布されたものではないか、と推測しています。
2009年2月22日追記:2000年4月号LaLaのカラー口絵企画「LMS100回記念生中継スペシャル まんがDEポン!」内の記述に「いろいろな作家さんの新人時代の体験談を取材したインタビュー集のパート2も完成間近デス。」とありました。(傍に10人のお名前がありますが、前述のメンバーと同じです。)よって2000年4月号以降の配布であることは確定。また2009年3月号LaLaDXのLMS募集ページ(ララまんが家スカウトコース特典講座)に、「(5)インタビュー集 ララ10人の先生の貴重なコメント!」として「LMS攻略インタビュー3」の表紙が載っています。このことから、第2号は2000年頃~かなり後まで配布されていた可能性もあります。
2001年?月|LaLa|コメント|第25回アテナ新人大賞 デビュー優秀者賞 受賞コメント
花とゆめ・別冊花とゆめ・ララ・メロディ4誌合同の漫画賞、アテナ新人大賞の審査結果発表。
第25回アテナ新人大賞 デビュー優秀者賞受賞を「あかく咲く声」で受賞され、小さいですがコメントが掲載され、感謝と喜びの意を述べられています。
- 同期受賞者
- 優秀新人賞:菅原ゆり「問わず語りさ青春は!」
- 優秀新人賞:藤生翠「天使とデート」
- 新人賞:浅野伽々「風のうた」
- 佳作:高宮聡「Resonance」
- 佳作:羽村初「バクダン発言!!」
- 佳作:南マキ「デイ・ドリーム・ビリーバー」
- デビュー優秀者賞:サカモトミク 代表作「ナデシコクラブ」
- デビュー優秀者賞:桜井雪 代表作「ショート寸前!」
- デビュー優秀者賞:筑波さくら 代表作「目隠しの国」
- デビュー優秀者賞:水野十子 代表作「遙かなる時空の中で」
- デビュー優秀者賞:緑川ゆき 代表作「あかく咲く声」
※「デビュー優秀者賞」はデビュー後に活躍した新人に与えられる賞です(投稿作ではない)
2001年3月 |コミケイトNo.55 |インタビュー |トライアングルトーク(緑川ゆき×樋口橘×桜井雪):10ページ
白泉社オンラインの該当ページでも全文読めましたが、現在削除されています。
- データ
- 緑川ゆき、樋口橘、桜井雪の3名による対談。質問項目に沿って話を進める形式。(4300字程度)
- 回答項目
- まんが家になったきっかけは?
- よく読んでいたまんがは?
- あの作品の発想は…?
- 印象的なタイトルの秘密は?
- まんが家の休日
- ファンへのひとこと
2002年7月|朝日新聞7月12日夕刊|書評|『アツイヒビ』
- 見出し:思春期の「空気感」鮮やかに
- 評:南信長
- 「アツイヒビ」について、400文字程度
"文学的"要素を持った、そして文学の追随を許さないビジュアルイメージを持った少女漫画の一例として、「アツイヒビ」を取り上げたもの。 漫画に対する情熱と確かな読解の感じられる書評だと思います。欠点を認めつつも上回る魅力をべた褒めしてる、といった印象です。
2002年|週刊ひとよし238号|記事|緑川姉妹についての記事
- 見出し:少女小説《緑川七央》とコミック《緑川ゆき》 熊本を本拠に、新作続々
- 書下ろしイラストなし。「アツイヒビ」表紙と「名前のない客」からイラスト。
- A4サイズに1ページ分の記事
- 内容:ペンネームの由来や地元への愛着、単行本「アツイヒビ」などを紹介。家族へのインタビューを基にした記事構成。
- 本人たちのインタビューやコメントはなし。
作品の紹介というより、地元の人の活躍を伝える記事。デビュー時期、発行している単行本の数・形態などなど、間違った記述がとても多い。多分本人たちのチェックは入ってない。タイミング的にも、読売新聞の記事から存在を知って記事にしたのかもしれない。
2006年10月|朝日新聞10月8日朝刊|書評|ササキバラ・ゴウ コミックガイド『夏目友人帳 2』
- 1000文字程度。
- 見出し:なし
- 設定、作風、物語の進み方など漫画の紹介。「ふだん少女まんがを読まない人にもおすすめしたい作品」とのこと。
朝日新聞の該当ページでも全文読めましたが、現在削除されています。
2007年LaLaDX7月号|カット|私立ララデラ学園:ムリヤリ家庭訪問、部屋の様子1カット
ページ半分ほどの描き下ろしカット。『夏目友人帳公式ファンブック―夏目と友人たち―』に収録されました。
2007年6月|季刊エス19号|インタビュー|「夏目友人帳」に関するインタビュー
- データ
- 6ページ(フルカラー)
- 書下ろしイラスト:なし(ただし回答文が全て直筆。)
- 掲載イラスト:カラー:2006年8月LaLaのカラー扉 / 2007年2月号LaLa用予告カット
- 手書きプロット、ネーム、下絵(「The Making of 夏目友人帳」部分)/他、単行本の画像多数
- 質問項目
- 夏目友人帳や緑川さんに関する質問、30項目(5ページに渡って掲載)。
夏目友人帳の今後や過去の設定などに関する質問、作り手としての緑川さんに対する質問が主です。結構細かいことまで聞いています。 ちょっと意外な裏話・裏設定が惜しげもなく公開されているという印象です。 - 『夏目友人帳』を描くに至った初期衝動みたいなものは何でしたか?
- 「夏目少年と人外の先生」という設定が生まれるのに何かキッカケはありましたか?
- 友人帳というモチーフはどのようにして生まれましたか?
- 限られた描写で謎はあるものの、祖母レイコの孤独をバネにした優しさや強さ、妖にも愛されていたであろう魅力は十分に伝わり、彼女がとても好ましく思えます。レイコのキャラクターを作る上でどんなことに気をつけましたか?
- 一話完結のシリーズものを描く上で気をつけていることや、苦労している点があれば教えてください。
- モノローグが苦手で、心内が覗けてしまったキャラクターに魅力を感じなくなると単行本の柱で書かれていましたが、書き手さえも把握していない謎などを、キャラクターに残していたりするのでしょうか?
- 「夏目友人帳」の各エピソードは、どのようにして閃いているのでしょう?
- これまでのお話の中で特に気に入っていたり、印象深いエピソードは何話ですか?編集部では第二話、第七話、第十話が切なくて印象的だと話しています。
- 妖がとても人間くさくて、ついつい愛着を持ってしまうよう描かれ方をされていますが、緑川さんは妖をどんな存在として捉えていたり、あるいは、どんな存在であったら良い、と考えていますか。
- 切なさを感じるシーンが多い反面、ちょっとした言葉遊びや、ニャンコ先生のお茶目さ、夏目のノートのメモなどで、笑いも盛り込まれていると感じますが、意識的に笑いを盛り込んでいこうという思いはありますか?
- ニャンコ先生と夏目の友情に、微笑ましさや心地よさを感じます。二人の関係をどんな風に描こうと考えてらっしゃいますか。
- ニャンコ先生と夏目に限らず、『夏目友人帳』では様々な妖と人間の繋がりが描かれていると思いますが、妖と人間の関係を描く時に気をつけていることや、盛り込もうしていることがあれば教えてください。
- 人間や妖との出会いや繋がりが描かれる一方で、別れについても様々な形で、度々描かれていると思いますが、「別れ」の、どんな所に惹かれますか?
- モノローグが苦手とありましたが、言葉少なにポツポツと語られる夏目や妖の声が切なく印象的に響きます。モノローグはどのようにして考えているのでしょう?
- 第五話の時雨は、逃げ出せないように足を一本とられ、顔を傷つけられた妖だと単行本の巻末にありましたが、他にも実は裏設定のあるキャラクターなどはいますか。もしいたら、可能な範囲で教えてください。
- どのようにして妖をデザインしているのか教えてください。
- 緑川さんのお気に入りのキャラクターや妖を教えてください。
- 夏目の魅力の一つに、ポーカーフェイスと寂しげな佇まいがあると思うのですが、緑川さんは、これまでの作品でも、夏目に限らず一見ドライに見えるキャラクターを描いてらっしゃると思いますが、描き手として、そういうキャラクターに惹かれるのでしょうか?
- 最初は心を閉ざしていた夏目が、回を追うごとに少しずつ心を解いていき、優しさやひたむきさを魅せる度に、強く惹きつけられます。基本的にはポーカーフェイスなのに、大げさに驚いている姿が愛らしく、また僅かな表情の変化から彼の優しい心や強い思い、寂しさが伝わってくるのもすごいと思います。夏目を魅力的に見せる「演出」として、こだわっている部分などはありますか?
- 名取は夏目以外に唯一、妖の見える人間として登場しましたが、彼はどのようにして生まれたキャラクターですか?
- 呪術師会合の話では人間と妖の対立の中で人間が妖を利用したりする場面なども描かれ、それまでとは少し異なる人間と妖の関係が描かれていましたが、呪術師たちとの関わりは今後も描かれていくのでしょうか?
- 今後、『夏目友人帳』の中で描きたい事があれば教えてください。
- 夏目の恋が描かれるようなことはあるのでしょうか?
- 作業の流れを教えてください。
- アイディアメモなどは書かれますか?書くとしたら、どんな時に、どんなものを書くのですか?
- 作画に使う画材を教えてください。
- 画面全体がフワッとした印象で、全体的に儚さのようなものが漂っている気がしますが、ご自身で画面構成に関して意識されていることはありますか?
- 黒ベタに人物の白抜きが印象的ですが、画面効果として狙っていることなどあれば教えてください。
- 好きな作業は何ですか。
- これまでも妖の話や特別な声を持つ少年の話などを描かれていますが、日常な物よりも少し不思議なものに惹かれる部分があるのでしょうか。
- The Making of 夏目友人帳
- 2ページ見開きの中段を使ったコーナー。「初期キャラクター設定」「初期案ネタ出し」「ネーム→完成」という製作過程に関する紹介。
キャラクター設定では第10話のホタル、プロットや下書きでは夏目友人帳の初期設定(結構違う)、特別編(夏目観察帳・子狐)の製作過程が載っています。ネームには下書き絵も載ってます。 - 他
- 友人帳のあらすじ、キャラクター紹介など、夏目友人帳の紹介。
季刊エスのバックナンバーは、エス/飛鳥新社から購入できるようです。
2007年LaLa9月号|インタビュー|祝巻頭記念!!「夏目友人帳」緑川ゆき先生にインタビュー
- データ
- カラー口絵部分「創刊31周年記念LaLaサマーNEWSフェスタ!!」にて。カラー半ページ程度
- 質問事項
全体的に、季刊エスのインタビューを薄くした印象。熱心なファンや製作者用、というより、一般のファン用の質問&答え。
- お話を思いついたきっかけを教えてください。
- 描いていて楽しい点と苦労する点は何でしょう?
- 先生のお気に入りのキャラを教えてください。
- 緑川さんご本人は不思議な物を見たりした体験はありますか?
- 最後に読者の方に一言お願いします。
2007年10月|LaLa10月号|漫画 |LaLaトレジャー☆ドラマCD プレミアムレポート
描き下ろし1ページ漫画。『夏目友人帳公式ファンブック―夏目と友人たち―』に収録されました。
2007年12月|このマンガがすごい!2008
ランキング
- データ
- 各界のマンガ読みが選ぶ!私のBEST6 から、70名のマンガ読みたちのアンケートをもとに順位を点数化、ランキングしたもの。
(オンナ版とオトコ版は別集計だが、総合ランクもある) - オンナ版:「夏目友人帳」50位
同誌では去年「夏目友人帳」で6位をとっていますが、今年は50位。マンガ読み70名の選評はすべて掲載されており、コメントスペースで夏目友人帳を挙げている人もいます。雑誌全体では、去年選んだ作品は外しておこう、という傾向もあるようです。
インタビュー
- データ
- 昨年版「このマンガがすごい!」で上位ランク印したマンガ家22名へのアンケート取材。
一人あたりページ1/2程度で、回答とコメント有 - 質問項目
- 影響を受けたマンガ ベスト3
- 今注目しているマンガ ベスト3
影響を受けたには『海の闇、月の影』『落第忍者乱太郎』『MONSTER』、今注目しているには『20世紀少年』『7SEEDS』の名前が挙がっています。ミステリー系サスペンス系がお好きみたいです。
2008年|漫画大賞2008|ランキング|マンガ読みが選ぶ漫画大賞:「夏目友人帳」10位
『ダ・ヴィンチ 2008年5月号』にマンガ大賞2008特集記事あり。「ダ・ヴィンチの2008年Book of the yearマンガ部門でも10位になっている「夏目友人帳」は、すでにアニメ化されたミリオン級の大ヒット作が並ぶ中でかなりの大健闘」
2008年|『ぱふ』5月号|インタビュー|巻頭特集 緑川ゆき「夏目友人帳」
- データ
- タイトル:巻頭特集 緑川ゆき「夏目友人帳」
- ページ数:10P(カラー3P、白黒7P)
- 内容:扉2P、筆記インタビュー3P、夏目紹介3P、過去作品紹介2P
- インタビューの分量でいえば去年の「季刊エス」を超えた、過去最大の緑川作品特集です。(インタビュー部分だけで7000字超。)イラストの描き下ろしはありませんが、紹介ページは単行本カットをふんだんに使っていて雰囲気が伝わるようになっています。過去作品紹介では「緑川ゆきの世界を楽しむ」として、短編集も含め全ての既刊が紹介されています。短編集も単行本カット(表紙だけでなく中身の)があるのが嬉しいです。 過去作品の紹介に、「あかく咲く声」の文庫化のことが書かれていないのが惜しいです。
- インタビューの内容詳細は以下。
質問項目一覧
3ページにわたって掲載された筆記インタビューの、質問文だけを抜粋掲載します。全部で42項目、かなり長い筆記インタビュー記事です(7000字超)。前半は「わかりやすくしようと決めていました」で夏目友人帳に関する質問、後半は「1日でも長く漫画を描いていられるように」で緑川さんご本人に対する質問です。
夏目友人帳に関するインタビューは、過去のインタビュー記事と重複するものも多数ありますが、丁寧に誠実に回答されています。緑川さんご自身が「ぱふ」を長く読まれているということで、思い入れもあるのでしょう。デビュー前のお話やドラマCDの裏話など初出のものも多いです。
- わかりやすくしようと決めていました
- 「夏目友人帳」が生まれたきっかけを教えてください。どんなことから発想したものなのでしょうか?
- この作品を描くにあたって、資料集めなど何か事前準備をしましたか?
- はじめに作品を考えた段階で、どのあたりまでお話の展開を決めていましたか?
- 連載開始前後と今とで、設定・展開などで大きく変わった部分がありましたら教えてください。
- 「夏目友人帳」はこれまでの作品の中でもっとも長く続いている作品になっていますが、素直なお気持ちを教えてください。
- 「夏目友人帳」は初の読み切りシリーズ作品ということで、『描くにあたっていろいろ悩むこともある』とコミックスのあとがきにありましたが、一番の悩みどころはどんなところですか?
- 「夏目友人帳」という作品だからこそ、描くときに気をつけている点、大切にしている点がありましたら教えてください。
- コミックスのあとがきに、『この作品は妖怪の姿を考えているときが楽しい』とありましたが、作品に登場する妖のディティールなどは、どんなところから発想するのですか?
- そのほかにこの作品だからこそ描いていて楽しいのはどんなところですか?
- また、描いていてつらい(苦しい、難しい)のはどんなところですか?
- 最初に生まれたキャラクターは誰でしたか?
- 各キャラクターの設定を決めるにあたって、気をつけた点、苦労した点を教えてください。
- 夏目やニャンコ先生ほか、各話に登場する人も妖もみな個性豊かですが、特に動かしやすいキャラクターは誰ですか?
- 反対に、動かしにくいキャラクターは誰ですか?
- もっと活躍させたい!(描きたい!)と思っているキャラは誰ですか?
- 主人公の夏目を描くときに特に気をつけている点はどんな所ですか?
- 妖を描くときに気をつけている点はどんなところですか?
- 読者から反響の多いキャラクターは誰ですか?
- ご自分にいちばん似ていると思うのは、どのキャラのどんなところですか?
- これまでに描かれたエピソードの中で、特に印象深いエピソードとその理由を教えてください。
- 読者さんから反響が大きかったエピソードを教えてください。
- 読者さんからのお手紙でとくに印象深かったものがありましたら教えてください。
- 先生ご自身の体験や思い出が作品に活かされていたりしますか?(何か不思議な体験をされたことがある…など)
- 『LaLa』2007年10月号付録に「夏目友人帳」のドラマCDがつきましたが、ドラマCD化の話を聞かれたときの感想を教えてください。
- 実際にドラマCDを初めて聞いたときの感想を教えてください。
- ドラマCDに関して、今だから話せる話(エピソード)などがありましたら教えてください。
- 話が進むにつれよき相棒となってきた夏目とニャンコ先生に一言お願いします。
- 今後の見どころを差し支えのない範囲で教えてください。
- 1日でも長く漫画を描いていられるように
- もともとまんが家になりたかったのですか?
- 初めてまんがらしきものを描いたのは何歳の頃ですか? どんな内容だったかも教えてください。
- きちんとコマを割ってペン入れをして原稿を書き上げたのはいつ頃、どんな作品でしたか?
- 子どもの頃、特に好きだったマンガやアニメ、ゲーム作品などがありましたら教えてください。
- デビューまでの経緯を教えてください。
- まんが家になってよかった!と思うのはどんなときですか?
- まんがを描く過程の中で、どの作業がいちばん好きですか? また、どの作業がいちばん苦手ですか?
- まんがを描くときに欠かせないもの(嗜好品、音楽など)がありましたら教えてください。
- 愛用の画材を教えてください。
- 原稿に煮詰まったときなどの気分転換の方法はどんなものですか?
- 最近ハマっている人・もの・出来事などがありましたら教えてください。
- 今新しくチャレンジするなら、どんなことをしてみたいですか?
- 現在掲げている目標や野望がありましたら教えてください。
- 最後に『ぱふ』の読者にメッセージをお願いします。
2008年7月|ダ・ヴィンチ8月号|インタビュー|特集3「夏目友人帳」
- データ
- タイトル:特集3 人と妖の切なくやさしい怪奇譚『夏目友人帳』特集
- ページ数:6P(全ページフルカラー)、書き下ろしイラストなし
- 内容:扉1P、インタビュー1P相当、夏目(原作)紹介4P、アニメ紹介1P、過去作品紹介あり
- インタビューは、ページの下段(1/4くらいのスペース)に3ページに渡って掲載されているもので、分量はさほど多くありません。設問の違いと、緑川さんご自身が「夏目」に関するインタビューに慣れてきたのか、少し饒舌になっているように感じられるところが見所でしょうか。
- ダ・ヴィンチのアンケート登録者に聞いたという「『夏目友人帳』エピソードランキング」が個性的でした。10位まで(+少数意見で3話)。トップはかなりの接戦で、おそらく多くの人にとって納得のいくものになっていると思います。熱い読者コメントが沢山掲載されています。
- アニメ版の紹介ページは、新刊紹介を兼ねているため分量少なめです。あくまでメインは漫画版、という立ち位置で、アニメはその派生という扱いのようです。ただし大森貴弘監督のインタビューが掲載されていて、読み応えはあると思います。(時期は第1話完成前のようです)
- インタビュー設問一覧
- 妖怪が跋扈するような不思議な世界への関心は昔からあったのですか?
- 少女ではなく、少年を主人公にしたのはなぜですか?
- ニャンコ先生のキャラが大人気です。招き猫を依代にするという発想はどのように思いつかれたのでしょう?
- 毎回登場する妖も皆、オリジナリティに溢れて魅力的です。
- 異なる時間の流れを生きる妖と人のすれ違いや悲哀が、物語の大きな魅力の一つになっています。妖を描くときに意識されていることはありますか?
- 読みきりシリーズならではのご苦労はありますか?
- デビュー10周年という節目で、テレビアニメ化が決定しました。第一報を受けたときのお気持ちは?
- 最後に、今後の『夏目友人帳』の展開について教えてください。
2008年9月|アニメージュ10月号|インタビュー|あにめ始めました物語 第40回『夏目友人帳』の巻
- データ
- タイトル「原作者・緑川ゆきさんに訊く あにめ始めました物語 第40回『夏目友人帳』の巻」
- 見出し「優しくて懐かしい妖怪たちとの物語」
- ページ数:1ページ(描き下ろしイラストはなし)
- 2200字程度の対話形式インタビューです。
- インタビュー内容(会話形式なので、主な質問を抜粋しました)
- この作品を描くきっかけは?
- 最初にニャンコ先生のキャラが決まった?
- 「友人帳」というアイデアはどこから思いついたんですか?
- アニメ化の話を聞いたのは?(いつ?)
- スタッフとの顔合わせは?
- 声のイメージはありましたか?
- 夏目はどんな少年ですか?
- 妖怪も怖いというよりも、どこか優しげですよね
- 作品の舞台は熊本なんですか?
- アニメはお好きですか?
- 『サイボーグ009』は誰派ですか?
- 最後に、マンガとアニメそれぞれの見所を教えて下さい。
2008年LaLa11月号|漫画|LaLaエクセレント☆ドラマCD スペシャルレポート
描き下ろし1ページ漫画。『夏目友人帳公式ファンブック―夏目と友人たち―』に収録されました。