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「あかい花」緑川ゆき非公式ファンサイト

「デビュー作」の扱いについて

まとめ

緑川さんのデビュー作は「珈琲ひらり」で、投稿作(受賞作)。デビュー直後には「あかく咲く声」(受賞後一作目)が「デビュー作」と扱われていることがあったが、2000年以降は一貫して「珈琲ひらり」がデビュー作として扱われている。

「受賞作=デビュー作」というのは、最近のLaLaではスタンダードな扱いのようだ。

以下、詳しく説明します。

(この記事の初出:2009年9月2日)

緑川さんの「デビュー作」変遷

緑川さんの「デビュー作」は、現在では公式に「珈琲ひらり」となっていますが、当初は扱いに揺れがありました。

「あかく咲く声=デビュー作」期(1998年〜1999年)

1999年2月号LaLa LaLa姫通信 カット/筑波さくら 怒濤のルーキー☆緑川ゆき先生
何と!本誌初登場がデビュー作!!大物ルーキー誕生か!?「あかく咲く声」の緑川先生にインタビュー

この書き方では明らかに「あかく咲く声=デビュー作」つまり「受賞後一作目=デビュー作」の扱いです。当時のLMGの記事を見ていても、「受賞後一作目=デビュー作」と考えているような表現が使われています。

他、「あかく咲く声(1話)」掲載前号での予告カットにも「デビュー」の文字がありました。

緑川さんが「珈琲ひらり」でフレッシュデビュー賞を受賞したときのLaLaから引用:

1998年8月号LaLa 第18回ララまんがグランプリ LMG / 審査結果発表 LaLaDX新装刊を記念して、フレッシュデビュー賞が設けられた今回はLMG史上最多・316編の応募数に編集部一同大感謝!内容もバラエティに富んだレベルの高い作品が多く、4人の方々のデビューが決定しました

微妙ですが、「デビューが決定した」だと「この後の作品でデビューする」ととれます。「受賞後一作目(あかく咲く声)=デビュー作」という扱いと整合性のとれた記述です。

「珈琲ひらり=デビュー作」期(2000年〜現在)

次に関連した話題が出るのは2000年1月、時期としては『あかく咲く声 1』の発売後の記事です。(当初、「あかく咲く声」1巻には巻数表記がありませんでしたが)

これ以降は一転して「あかく咲く声=デビュー後一作目」、「受賞作=デビュー作」の扱いになっています。

LaLa2000年3月号LaLa(※1月24日発売) 「FRESH FAIR2000 特別企画 豪華プレゼントつき ニューアイドル ヒミツのふくろとじBOOK」記事より 「あかく咲く声」誕生秘話!
デビュー後一作目がいきなり連載作品になったワケですが、この作品が生まれたきっかけは?

「デビュー後一作目」は「デビュー作の次に出した作品(二作品目)」の意味ですね。

2000年2月フレッシュインタビュー プロフィールより:
http://www.hakusensha.co.jp/mangaq9902/09_midorikawa/index.html
ペンネーム 緑川ゆき(みどりかわゆき)
デビュー作 「珈琲ひらり」(LaLaDx1998年11月号)

私が知る限り、これ以降全てのプロフィールにおいて「デビュー作=珈琲ひらり」となっています。

1998年当時、LaLaでは雑誌の改革期にあったようなので、その変遷の中でデビュー作の扱いが変えられた…という可能性もあります。

2001年を過ぎると、露出も減少し、デビュー作を確認する機会自体が減ります。この次にデビュー作に関する話題が確認できるのは(私が知る限り)、2007年の季刊エス19号に掲載された緑川ゆきプロフィールにおいてです。

個人的には少なくとも2005年くらいまで、「緑川さんのデビュー作(=代表作)=あかく咲く声」という感覚がありました。実際は珈琲ひらりだったわけですが、個人的には季刊エスで見たとき、ようやく確信できた、という感じです。確信を持てなかった理由は色々ありますが、緑川さんの微妙な言い回しも一因かもしれません。

『あかく咲く声 3』(2001年4月5日発売)1/4コメント02より: *「あかく咲く声」 デビュー一作目ということで気合を入れて色んな話を考えました

何となくぼかした言い回しです。意図的なものかもしれませんが、不明。

自分が混乱していたのには、「投稿作」「受賞作」「デビュー作」「デビュー一作目」「デビュー後一作目」「デビュー決定作」等々、結局どれがどうなの?と言葉に惑わされたのも大きいです。とはいえ、LaLaでのデビュー作の扱いが、作家によって異なっていることも、大きかったです。人によっては「受賞後一作目=デビュー作」の場合もあり、基準が分からないのですね。

白泉社におけるデビュー作の扱い

もはや緑川さんとはほとんど関係ありませんが、白泉社でのデビュー作の扱いについて少し調べてみました。

まずはデビュー作の扱いを、3パターンに分類します。

緑川さんの例で言うと、当初は(B)、後に(A)、というパターンです。こういう変遷は、詳しい資料が手元にないと調べられませんので、とにかく最終的にどう扱われているのかだけ調べたいと思います。

使うのは白泉社オンライン内にある「作家データベース」です。

このデータベースは、作家の選択や情報の有無など不透明な部分が多いのですが……、他に資料がないので。また、ミスがあるかもしれませんので、その程度の精度、という前提でお読みください。

調査時点(2009年8月27日現在)で、218人の作家が登録されているのを確認しました。このデータベースにあるデータは「公式発表の正確なもの」として扱います。

218名のうち、デビュー作が明記されていた作家は161人でした。更にこの161人から、「マーガレット」「少女コミック」などといった、白泉社系少女漫画誌とは異なる雑誌でデビューした作家を除き、LaLa系・花とゆめ系・メロディ系(後述)でデビューした作家だけを抜き出すと、113人分のデータがありました。

この113人のデビュー作について、「コミックホームズ」さんのデータをお借りして、デビュー作前後の受賞歴を調べます。ここで「LMG第○回××賞受賞」などが分かれば、(A)に分類。何らかの受賞作の後に掲載された作品だと分かれば(B)に分類。(まれに受賞後二作目の場合がありますが、便宜上(B)として扱います。)A、Bのどちらでもない場合は(C)に分類します。受賞作がない場合・データ未登録の場合・私では判断つきかねる場合、いずれも全て(C)です。

※この調査方法では、実際よりも(C)の割合が増えると思います。

LaLaの場合

前述の113人中、LaLa系(LaLa、別冊LaLa、LaLaDX、増刊ララミステリー、ルナティック・ララ)にてデビューしたとされている人は、ひかわきょうこさん(1979年「ララ」2月増刊号『秋風ゆれて』)から、斎藤けんさん(2004年1月号LaLaDX『月光スパイス』)までの、42名でした。以下は内訳です。

(A)23人の受賞内容を見ると、LMGが14人、LMSが4人、LMHSが2人(いずれも1988年)、アテナ新人大賞3人。

緑川さんを含む1998年以降のデビュー者14名中では、(A)10人、(B)4人、(C)0人、となっています。(A)で7割を超えています。この(A)10人中では、LMGが7人、LMS1人、アテナ2人です。ここ10年程度は、「LMGでデビュー賞以上をとった作品=デビュー作」というのが最もスタンダードなパターンのようです。緑川さんもこれに当てはまります。

「LMS受賞作=デビュー作」な4人のうち3人は、1991年以前の受賞で、その後LMGでの受賞がありません(アテナはあります)ので、実質的にはLMG受賞と同等の扱いだったと考えれば、「LMG受賞作=デビュー作」説に説得力が増します。

が、それでは説明できない例外が多いので、あまりハッキリとした決まりでもないようです。

(例)「典型的パターンなのに、受賞後一作目がデビュー作扱い」
1998年デビューの田中メカさん。緑川さんと受賞が同時なので、緑川さんと同じ基準なら第18回LMGフレッシュデビュー賞受賞作の「Light Right ラビット」がデビュー作扱いになるはず。ですが、実際は、受賞後一作目の1998年11月号LaLaDX『無敵のハートビーター』がデビュー作と扱われています。

(例)「LMGでデビュー賞を取っているなのに、なぜかLMS作品がデビュー作扱い」
2000年デビューの川瀬夏菜さん。「迷子の行方」で第24回LMGフレッシュデビュー賞を受賞作しているので、一般的にはこれがデビュー作になるはずです。ですが、その前の作品、2000年「ララDX」9月号『気になる条件』・第102回LMSベストルーキー賞受賞作がデビュー作となっています。

「LMGでゴールドデビュー賞」という条件下でも、デビュー作扱いな時とそうでない時があり、基準は不明です。

1998年以降で(B)に分類されたのは、田中メカさん(1998年11月号LaLaDX『無敵のハートビーター』)、小椋アカネさん(2001年11月号LaLaDX『紅色狂想曲』)、小松田わんさん(2001年7月号LaLaDX『恋心加奈子』)、時計野はりさん(2002年1月号LaLaDX『サンタのいる街』)です。どういう共通点があるのかは分かりません。

花とゆめの場合

前述の113名中、花とゆめ系(花とゆめ、別冊花とゆめ、ザ花とゆめ、花とゆめの各種増刊号)にてデビューしたとされている人は、坂田靖子さん(1975年「花とゆめ」12号『再婚狂騒曲』)から、鈴木ジュリエッタさん(2004年「花とゆめプラス」(「花とゆめ」9月15日増刊)『星になる日』)までの、65名でした。以下は内訳です。

参考までに、1998年以降のデビュー者19人中では、(A)3人、(B)14人、(C)2人、となっています。(B)の割合が7割以上です。近年では、「受賞後一作目=デビュー作」という扱いがスタンダードだ、と言えそうです。

ここで(A)に分類されたのは、望月ぱすたさん(1998年「花とゆめ」17号『宇宙の果てからこんにちは』)、伊沢玲さん(2000年「ザ花とゆめ」10/1号『絵の具だらけの決戦』)、みなみ佐智さん(2000年「別冊花とゆめ」8月号『不器用な姫君』)です。この3人に共通点があるのかどうかはよく分かりません。

(B)の中にも、少ないですが「受賞後二作目=デビュー作」になっている山田南平さん(1991年「花とゆめプラネット増刊」春の号『48ロマンス』)のような例があります。厳密に「一作目」というわけでもなさそうです。

メロディ系

メロディ、ザ・ララ・メロディからデビューしたとされる人です。白泉社系ということで含めましたが、前述の113人中、メロディデビュー者はわずか6人。雑誌の特色もあるでしょうが、非常に少ないです。

(C)は雁須磨子さん(1998年「メロディ」3月号『地獄の玉三郎』)です。母集団が少ないので、あまり意味がないですね。

総括

全体として、LaLaでは「(A)受賞作=デビュー作」の傾向が強く、花とゆめでは「(B)受賞後一作目=デビュー作」の傾向が強いようでした。

ただ、例外というには多すぎるくらい例外があることと、その例外がどういう基準で決まるのかは謎です。ヒットした作品だから、といったこともないようですし、賞の大きさや掲載誌の種類(増刊か本誌か)も無関係なようです。

また、「作家データベース」に掲載された限られた作家だけを集計したため、全てを検証すると現状とは大きく外れている可能性もあります。「公式がこれだと発表するまで、デビュー作がどれかは確定しない」ということだけ確実です。

ただ実感としては「確かにこういう傾向があるかも」と納得する程度のものではありました。何かの指標になれば面白いかなと思います。

※集計に用いたデータをご覧になりたい方は当時のメモ帳(2009年9月2日)をご参照ください。

(Specialthanks:コミックホームズさん。ありがとうございました。)

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